セクハラ村長は殿と呼ばれる?

セクハラ訴訟で議会解散、何のため 殿と呼ばれた村長

f:id:also333tan:20150408074431j:plain セクハラがあったとして裁判を起こされた宮城県大衡(おおひら)村長が村議会を解散し、自身も辞職願を出した。企業誘致に成功し順風だった村に何が起きているのか。

 「村民のみなさまはじめ、多くの関係者に対しておわびを申し上げたい」

 7日午後、大衡村役場。約3週間ぶりに公の場に姿を現した跡部昌洋村長(66)は、頭を下げた。8日の正式な辞職を前に臨んだ会見で、セクハラについては「していない」と繰り返し、出直し村長選は「体調を崩しているので今回は立候補しない」と語った。

 大衡村宮城県唯一の村だ。田園風景が広がる一方、高台などに工業団地が8カ所あり、面積60平方キロの村に100社以上が進出。2011年1月にトヨタ自動車の関連会社のセントラル自動車(現・トヨタ自動車東日本)が生産を始め、関連企業の進出が進んだ。

 人口6千人弱の村の税収は13年度決算で約14億円。村民1人あたり約25万円と、宮城県の市町村の税収総額を県人口で割った額より約11万円多い。村は08年4月、妊婦に5万円分のタクシー利用券配布を始め、11年4月には18歳以下の村民の医療費を無料化。「何もなかった村を活性化させ、大きく貢献した」と村民に評価されたのが跡部氏だった。

 騒動が起きたのは先月13日。村の50代女性職員が「セクハラやパワハラ行為を受けた」と跡部氏に1千万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。